いつから?どうやって?障がいのある子への『性教育』

おすすめ本

性についての知識を学ぶ✏︎

障がいの有無にかかわらず、人として不可欠です。

しかし、障がいがあることで、性について学ぶ機会が少なくなりがちな現状があります…

周囲の大人が、無意識のうちに、性について触れるのを避けているようにも感じます。

『性』は人である以上、誰もが知るべき課題だと思います。

今回は、性教育の大切さと、どうやって学んでいくと良いのか一緒に考えていきましょう。

【参考文献】


性教育の重要性

性について興味をもつのは、決して悪いことではありません。

🍀正しく性についての知識を獲得し
🍀社会的にどんなルールがあるのか理解する

ことが重要です

性についての情報がうまく手に入れられず
興味が抑えられなくなったとき
社会的に問題となる行動をとってしまう可能性が高まってしまいます…

特に、知的発達に遅れがある場合、自分で正しい情報を取捨選択し知識を獲得するのが難しく、異性にベタベタ触るなど、いわゆる『困った行動』をとってしまうことがあります。

思春期になると、精通や初経など、体に変化が起こります(2次性徴
自分の体の変化について学び、受け止めていく心を、2次性徴の前段階から徐々に獲得しておくことが大切です。

体の変化は、誰しも心の不安やストレスになります。

特に、変化を嫌うこだわりがある子などは、自分の体の変化に対応しきれず、精神的に不安定になってしまうことが多いように感じます。

自ら学ぶのが難しいことに加え
大人側が、性の学びから遠ざけてしまっている可能性もあると考えています…

性教育は、早期に始めることが大切です。

〈性教育の目的〉
🍀 自分の体の変化について学ぶ
🍀 自分のことを大切に思える心を育てる
🍀 他の人の気持ちを考えることを学ぶ
🍀 自分を守る方法を覚える


その子の実態にあわせた性教育

それぞれの子にあった方法で教えることが大切です。
ここでは、一部の例を紹介します。

  • 安心できる環境で教える
  • 分かりやすい言葉やイラストを使う
  • ロールプレイで経験し、適切な距離感を覚えてもらう
  • 絵本を活用する
  • 自然な気持ちを大切にする
  • 自分の体の大切な部分を学ぶ
  • 異性の体の大切な部分を学ぶ

自分の『願い』と『思い』

コミュニケーションに課題のある子は、自分の『思い』をうまく言えないことがあります。

誰もが
『好きな人と関わりたい』
『もっと仲良くなりたい』

という自分だけでは実現することのできない『願い』をもっています
この『願い』を叶えるためには、『思い』として相手に適切に伝える必要があります。

自分の『願い』を『思い』として相手に適切に伝えらない結果
いわゆる『困った行動』をとってしまっている
ことがあります。



例えば
異性の体に触ろうとする子に対して

「触っちゃダメ!」
「やめなさい!」

このような指導は必要な時もありますが、
一時的に、困った行動が減少したとしても、別の場でまた同じような行動をしてしまうことがよくよくあります…

『困った行動』の背景にある『願い』や『思い』を理解せずにされている場合があります。


例えば、
「異性の体に触ろうとするのをやめさせたい」

というのは支援者の『願い』であり、
「ダメ!」という言葉で支援者の『思い』を伝えようとしています。


「異性の体に触ろうとする」

行動の背景に、本人のどんな『願い』があるのか
探ることが大切
です


本人の『願い』
・仲良くしたい?
・お話したい?
・物理的に触れ合いたい?  etc…

このような『願い』を相手にも受け入れてもらえる形で『思い』として伝えるには、どうすれば良いのかを、一緒に考えてあげることが、性教育に繋がっていきます。

例えば、お話したいのなら、手紙から始めてみる。
返事をくれるかは分かりませんが、読んでくれれば『思い』を伝えることができます。

「体に触りたい」

という本人の『願い』は、社会的により親密な関係になっていないと、相手に許容されないどころか、セクハラ(法に触れる)になる可能性があることを、実態に合わせて伝えていかなければなりません。

もしかすると、家庭で父と母が、街中で男女が仲良く触れ合っているのを見ていて、真似しようとしている可能性もあります。

体に触れ合うような親密な関係に至るまでには、
「仲良くなりたい」
「触れ合いたい」
というお互いの『願い』が一致したときに叶うことであり

一方的に自分の『願い』を叶えようとする行動はよくないことを丁寧に伝えていくことが重要です。

自分の『願い』は叶わないこともある(叶わないことの方が多い)ということを、適切な方法で『思い』伝えた上で経験していくことが重要だと考えています。

『困った行動』の背景にある、本人の『願い』を丁寧にアセスメント

『願い』を『思い』として伝える方法を一緒に考える

『思い』を伝える練習をする

自分の『思い』は伝えられても
『願い』が叶うかは相手の『思い』次第だと知る


おわりに

子どもへの性教育は、その子が自分らしく生きるために大変重要なことです。

その子に障害があるからといって、避けて通るべきではありません。

2次性徴を迎える前に、

🍀 性についてその子の実態に応じた学びを深めていく
🍀 自分の体の変化を知り、少しずつ受け入れる
🍀 自分の『願い』を『思い』として適切に伝える練習をする

これらの性教育を、できるだけ早期に行なっていくことが重要だと考えています💪

【参考文献】

最後までお読みいただき、ありがとうございました✨
いつも、記事を読んでくださり本当にありがとうございます🍀

この記事を読まれた方が、
少しでも『性教育』について理解を深めていただき、
少しでも参考になれば嬉しいです🌈

今後もできる限り有益な記事を書いていきますので
よろしくお願いします。

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