🍀発達障害の『診断』と『告知』について考える🍀

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発達障害の『診断』とは

発達障害とは、生まれつき脳の働きに特性があり、コミュニケーション面や行動面、学習面、運動面などに困難を抱える状態を指します。

実態に応じて、次のように診断されることがあります。

  • 自閉スペクトラム症(ASD)
  • 注意欠如・多動症(ADHD)
  • 学習障害(LD)
  • 発達性協調運動症(DCD)

診断は医師や心理士が行い、以下の方法で実態や特性の把握に努めます。

  • 問診(本人・保護者・支援者など)
  • 行動観察
  • 心理検査

診断基準には、

DSM-5(アメリカ精神医学会)
ICD-11(WHO)

が用いられます。

これらの基準に基づき、症状の持続性や日常生活への影響を評価します。
診断は単なるラベル付けではなく、適切な支援や対策を考えるための重要なステップです。

診断によるメリット

・本人の特性を理解しやすくなり、周囲も適切なサポートを提供しやすくなる。
・環境調整や合理的配慮によって、成功体験が積みやすく、自己肯定感の向上に繋がる。

【参考文献】


発達障害における『病感』と『病識』

発達障害は、本人が自覚しにくいことが特徴の一つです。

特に、幼少期は

「自分が他の子と違う」

という意識を持ちにくく、学校生活や社会生活で困難を感じる中で初めて違和感(病感)を抱くことがあります。

周囲の理解が乏しい場合、叱責や誤解を受けやすく、自己肯定感が低下することもあります。

支援者は、適応困難や環境等の問題点を整理しつつ、本人の苦悩を汲み取ることが大切です。

児童精神科医などのドクターは、事前に親と十分に協議した上で、実態に応じて診断名を本人に伝えることがあります。

診断名を知る≠病識

診断名を知ったからと言って、正しい病識が獲得できるわけではありません。

本人の理解度に合わせ、
困難を克服するための通院や治療の意義を伝える

本人が主体的に治療に向かえるように促す

学校生活や社会生活で感じる困難(病感)
言葉で整理する

少しずつ正しい病識を獲得できるように
丁寧な説明を繰り返す

本人が正しい病識を得ることで自己理解が進み
周囲からの支援を受け入れやすくなります。

自分から適切な支援や配慮を求める力を高めることで
社会的な自立へと進みやすくなると信じています🍀

本人の『病識』の欠如は、支援を受け入れるハードルを高めます💧
診断告知の際には丁寧な説明が欠かせませんね。


発達障害の『診断告知』の際の配慮

発達障害の診断を告知する際は、本人や保護者の理解度や心理状態に応じた慎重な対応が求められます。


診断名だけを伝えるのではなく、その意味や特性を分かりやすく説明し、本人や保護者が否定的に受け止めないよう配慮することが重要です。

配慮すべきポイントは以下の通りです。

🍀 診断名だけでなく、その意味や特性を分かりやすく説明する
🍀 発達障害は「個性の一部」であり、「治すものではなく、適応の方法を見つけるもの」と伝える
🍀 本人が否定的に受け止めないよう、前向きな視点を持てるように伝える

また、学校関係者などの支援者へも適切に説明することが不可欠です。
誤った理解や偏見があると、不適切な対応になる恐れがあるため、以下の点に留意して説明を行います。

  • 専門家が支援の重要性を伝える
  • 保護者や教育機関と連携し、適切な支援体制を整える
  • 診断後も環境の変化に対応できるよう継続的な支援を行う

診断を受けたからといって、すぐに環境が変わるわけではないため、本人が安心できるような支援の継続が求められます。


発達障害と服薬💊

発達障害の診断を受けた場合、症状に応じて薬物療法が行われることがあります。

服薬をしたからといって、発達障害が治ることはないですが、
発達障害による行動面や対人面の困難さ

・感覚過敏
・多動性
・衝動性
・不安
・気分変調   etc…

などが軽減されることによって
これまで失敗していたことが減り
小さな成功体験を増やす一助になってくれます。

🍀 失敗する体験を減らし、自己肯定感の低下・二次的な困難を防ぐ
🍀 小さな成功体験を増やし、自己肯定感の向上を図る。

薬物療法は、すべての人に適用されるわけではなく
副作用や個人の特性に応じて慎重に検討されます。

特に小児では、少量から主作用と副作用とを確認しつつ、適正な服薬方法について相談していくことが重要です。

以下に、主な発達障害に対する服薬の例を示します。

画像

まとめ

発達障害の『診断』と『告知』は、本人の特性を理解し、適切な支援につなげるために重要なものです。

しかし、本人の病識が十分に形成されていない場合も多く、診断告知の際には配慮が必要です。

診断告知時のポイントは以下の通りです。

🍀 本人の心理状態や理解度を考慮する
🍀 前向きに受け止められるよう伝える
🍀 保護者や教育機関と連携し、適切な支援体制を整える
🍀 診断をゴールではなく、より良い生活を送るためのスタートラインと考える

本人が自分らしく生きられるようなサポートを続けることで
自尊心を高め、社会的な自立につながると信じています✨

【参考文献】


最後までお読みいただき、ありがとうございました✨
いつも、記事を読んでくださり本当にありがとうございます🍀

この記事を読まれた方が、
少しでも『発達障害の診断と告知』について興味を深めていただき、
少しでも参考になれば嬉しいです🌈

今後もできる限り有益な記事を書いていきますので
よろしくお願いします。

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