指示のコツは『指示をなくしていくこと』!?

おすすめ本
Sorasen
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今回は、子どもにわかりやすく伝える指示の技術について、おすすめの書籍を紹介します!

発問よりも、まずは指示の技術の向上を

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2年ほど前にこの本を読み、授業を組み立てるときだけでなく、日常的に、どのように指示を出すと伝わりやすいか意識するようになり、授業の腕も同時に上ったと自分的には思っています。

学校生活の1日を振り返ると、発問をするのは大体授業中ですが、

朝登校した時から、帰るまで教師は非常にたくさんの指示を出しているということに気づきました。

指示を出す場面
宿題の提出
教室の移動
整列
授業の活動
給食
掃除
身支度  などなど

1日の中の発言の多くは”指示”だと気づきました。

授業での発問を磨くのはもちろん大切ですが、
まずは、

教師がわかりやすい指示を出す力を高め
子どもに指示を聞いて行動する力を高めよう

と意識し、日々の指導にあたっています。
初任者や後輩の先生方にアドバイスするときもまず指示の技術を高めることをオススメしています。それが授業力の向上にも繋がると確信しています。

『指示をなくす』とは!?

 算数の授業において、本時に学習すべき計算の仕方の確認を終えたとします次は練習問題です。普通は「それでは、今学習した計算の仕方を練習しましょう。」と教師が指示します。
 それを少し踏みとどまり、子どもに「次は何をしたらいいですかね。」と問いかけてみましょう。子どもから「練習したほうがいいと思います。」などと言ってきます。細かいことですが、こういうことを積み重ねることで、子どもは自立していきます。

「指示の技術」 土居 正博

はじめから指示をなくして、子どもに伝えることは不可能です。
子どもにとってわかりやすい指示を出していくことによって、次にどのような活動をするのか子ども自身が分かるようになると、子どもが自立的に動けるようになっていきます。

子どもに伝わる「指示」

一つの指示で、一つの行動

「算数の教科書を出して、○ページを開いて、×番を見ましょう。」
そうではなく、
「算数の教科書を出します。」
「○ページを開きます。」
「×番を見ます。」
と分けて、一つの指示で一つの行動にしていきます。

「指示の技術」 土居 正博

いっぺんにたくさんの指示を出されると、大人でもわからなくなります
結果その通りに動けず、指示を出した方も、聞き手も嫌な気分になります。
このような指示を繰り返した結果、教室がザワザワしたり落ち着かなくなったりしている学級をいくつも見かけたことがあります。
私も、そんな学級を過去に作ってしまいました。

落ち着いている学級は、大抵、指示が明確に出されており、次に何をしたらいいか分かるので、子どもたちも暇せずザワザワすることも少なくなります。子どもたちがしっかり動けていると、教師も誉めることができるので相乗効果になります。

端的に、具体的に出す

できるだけ短い言葉で、子どもが直感的に行動をイメージできるように

行動の終わりまで示す

一つの活動が終わったら次はこれ、その次は、全部終わったらなど、未来の指示も明確に出しておくことで、課題が早く終わってザワザワという状況を防ぎます。

指示が伝わっているか確認する

指示を出した後、子どもにもう一度同じ指示を出してもらうことで、指示が伝わっているか確認できるのと同時に、指示を聞き逃してしまっているかもしれない子にもう一度聞くチャンスが与えられます。また、指示を出した後に確認する作業を繰り返すことで、
「ちゃんと聞いとかないと、後で先生が何言ったか聞かれるぞ」
と子どもたちが緊張感を持って聴く姿勢が身につきやすくなります。

指示の前に準備をする

いくら良い指示を出しても、聞く姿勢ができていないと伝わりません。
何か他の作業をしていないか
机の上に不要なものが出ていないか
こちらを向いているか

など、指示の前に瞬時に確認する癖をつけましょう。

指示を伝えた後は質問を受ける

指示の途中で、口を挟んでくる子がいますが、
「質問は最後に聞きます」を徹底しましょう

子どもの行動を評価する

「さっき言ったことと違います」
「惜しい」「もう一度やってみよう」
など、指示通りでないときは、違うことを端的に伝えましょう

また、
「さすが!」
「よく聞いていたね!」
など指示通りに動けていたときには、認めることが大切です。

子どもを「動かす」指示→子どもが「動く」指示

大人が出す指示のほとんどは「動かす」指示ではないでしょうか。
的確な指示を出し、その通りに動けるようになること
は大人になるに向けて大切な力です。

しかし、それだけでは”指示待ち人間”になってしまいます。
指示がしっかり聞けるようになってきたら、
子どもが「自ら考えて動く」指示を心がけましょう

「これから図書室に移動します。三つ注意することを頭に思い浮かべ、その通りにしましょう。」
教室に戻ってきた後、
「どのようなことを意識したのですか、教えてください。」

「指示の技術」 土居 正博

どの子にとってもわかりやすい指示を心がけ、
ザワザワじゃなく
サラサラとした
学級を一緒に作っていきましょう!

詳しくは書籍を手に取ってご覧ください!

子どもの聞く力、行動する力を育てる!指示の技術/学陽書房/土居正博

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