『通級指導教室』とは?🍀対象となる児童生徒と指導のねらい🍀

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『通級指導教室』
とは、

✏︎学習面や社会生活面において特別な支援が必要な児童・生徒が、ほとんどの授業を通常の学級で受けながら、週に1〜2回程度、個に応じた特別な指導やサポートを受けるための特別な教育プログラムです。

 通級指導教室は、単なる学習補充を個別にする教室ではなく、学びにくさの背景にどんな要因があるのか、アセスメントに応じた学びやトレーニングを通して、学習意欲の向上や自己肯定感の向上を目指します。

今回の記事では、通級指導教室の目的や特徴について、できるだけわかりやすく解説します💪

通級指導教室の目的

学習面のサポート

限局性学習症(SLD)や注意欠如多動症(ADHD)などにより、集団での授業での学びにくさなどの困難を抱える児童生徒が、より効果的に学習に取り組むことができるための力の向上を図るための個別指導を行います。

通級指導教室は、単に学習の補充を行うのではなく

✏︎一人ひとりの特性に応じた、効果的な学び方
✏︎得意なことを活かした学び方
✏︎苦手を軽減するための学び方


などについて、担任・保護者・児童生徒とが情報共有しながら、学んでいきます。
これらの指導によって、子どもたちの学びやすさの向上を図り、結果として学習内容を理解したり、学習意欲を高め、自信を持って学んだりすることを目指します💪

生活面でのサポート

社会性の発達に課題がある子どもたちには、対人関係やコミュニケーション能力を高めるための支援を行います。個別の指導に加え、必要に応じてグループ学習も行い、社会性の向上を目指し、子どもたちの学校生活がより充実したものになるよう、サポートします💪

心理的サポート

不安やストレスを感じやすい子どもたちに対しては、心理的なサポートを提供し、自己肯定感を高める支援を行い、子どもたちが安心して学校生活を送れるよう、サポートします💪


通級指導教室の対象となる児童・生徒

通級指導教室は、特別な支援を必要とする多様なニーズを持つ児童・生徒を対象としています。

以下に、通級指導教室の
対象となる児童・生徒
対象外となる児童・生徒について紹介します。

学習障害のある児童・生徒

読み書きや計算などの特定の学習分野において困難を抱える子どもたちが対象となります。個別の学習支援を通じて、読み書きの力を高めたり、手先や眼球運動のトレーニングなどを通して、学びやすさの向上を目指します。

注意欠陥多動性障害(ADHD)の児童・生徒

集中力や注意力の維持が難しく、多動や衝動的な行動が見られる子どもたちが対象です。学習や生活の中での困難を軽減するための指導が行われます。

発達障害のある児童・生徒

自閉症スペクトラム障害(ASD)やアスペルガー症候群などの発達障害を持つ子どもたちが対象です。社会性やコミュニケーションスキルの向上を図る指導が行われます。

情緒障害のある児童・生徒

不安やストレスを強く感じる子どもたちが対象となります。心理的なサポートを通じて、安心して学校生活を送るための支援が提供されます。

言語障害のある児童・生徒

全体的な知的発達に遅れはないが、言語の習得や活用に困難を示す児童生徒が対象となります。構音トレーニングや代替手段の活用トレーニングなどを通して、円滑なコミュニケーション能力の向上を目指します。

視覚障害(弱視)のある児童・生徒

視覚補助教材の活用方法など、通常学級での学びやすさにつながるサポートを行います。

聴覚障害(難聴)のある児童・生徒

補聴器などの効果的な活用や、聴覚以外でのコミュニケーション方法の習得などのサポートを行います。

通級指導教室の対象外となる児童・生徒

反対に、対象外とされるのは、知的障害のある児童生徒です。
知的発達に遅滞が見られる場合、個に応じた指導による毎日の積み上げや、より生活に根ざした学習内容に取り組むことが大切になります。
通級指導教室は週1〜2回程度なので、知的発達に遅滞が見られるお子さんへの指導には適さない、と考えられているからです。

また、これまでの就学相談で
「特別支援学級(特別支援学校)で学ぶのが望ましい」
という相談を受けたが通常の学級に在籍している児童・生徒
についても
通級指導教室の対象外となる地域が多いです…

こちらも、通級指導教室の週1〜2回程度のサポートでは、十分な力の向上が図れないと判断されるからなのかと考えていますが、

私個人的には、全ての学校に通級指導教室が設置され、もっと多くの児童・生徒に、個別指導の場が提供できるようにすることが、日本の課題だと感じています…

現実問題として、通級指導教室の対象児童生徒であっても、空きがないため指導を受けられなかったり、
通級指導教室での指導が、2〜3年で強制終了(必要な力を高められてきたが、まだ十分ではない場合でも)してしまう地域が多いのも現状です…


通級指導教室での具体的な指導内容

通級指導教室では、個々の児童・生徒のニーズに応じた具体的な指導が行われます。以下に、代表的な指導内容をご紹介します。

学習支援

通級指導教室では、単に学習の遅れや理解不足を補うための個別指導ではなく、学びにくさに焦点を当てた指導が行われます。具体的には、以下のような活動が行われます。

  • ビジョントレーニング:文字や文章の読み書きの向上や、手先の巧緻性の向上を目指します。
  • 言葉のトレーニング:語彙力の向上や読みの自動化トレーニングなどを通して、読みへの困難さの改善を図ります。

社会性の発達支援

社会性の発達に課題がある子どもたちには、以下のような指導が行われます。

  • ソーシャルスキルトレーニング(SST):対人関係のスキルを高めるためのロールプレイやグループ活動を通じて、コミュニケーション能力を養います。
  • アサーショントレーニング:自分の気持ちを適切に表現するための力の向上を目指します。
  • 集中力トレーニング:自分なりに集中しやすい方法を探りながら、集中力の向上を目指します。 

情緒・行動支援

不安やストレスを感じやすい子どもたちに対しては、以下のような支援が行われます。

  • リラクゼーション活動:ストレスを軽減するためのリラクゼーション活動やリフレクションタイムを設けます。
  • カウンセリング:専門の教員やカウンセラーによる個別のカウンセリングを通じて、心理的サポートを提供します。
  • アンガーマネジメント:怒りのコントロールの方法について学び、良好なな人間関係を築くための力の向上を目指します。


まとめ

通級指導教室は、特別な支援を必要とする子どもたちにとって重要な教育支援の場です。

目指すのは、表面的な困難さへの対応ではなく

✏︎困難さの背景にある要因に目を向け、根本的な力の向上を図ること
✏︎学習環境を変更・調整し、学びにくさへのサポートを行うこと

で、子どもの自己肯定感の向上を図ることです。

巡回相談などで、いろんな学校を見させていただくと
・登校しぶり
・学習意欲の低下
・教室に入れない
など、二次的な困難を抱えている子に出会うことが多くあります…

二次的な困難を予防するためには、
子どもの困難に対する早期の支援を行い、自己肯定感の向上を図ることが、重要です🍀

また、その支援の効果を最大限に引き出すためには、教員、保護者、学校、地域が子どものより良きサポーターとして、チーム一丸となって支援することが大切です。

この記事が、少しでも多くの方に届き、子どもたち・保護者の方・先生方の困り感の改善の一助となることを願っております⭐️


最後までお読みいただき、ありがとうございました✨
いつも、記事を読んでくださり本当にありがとうございます。
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少しでも『通級指導教室』について理解を深めていただき、少しでも参考になれば嬉しいです🌈
今後もできる限り有益な記事を書いていきますので、よろしくお願いします。

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