『認知発達』とは?

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『認知発達』≒ 概念の発達 と言われています。

〇〇を見たり、触れたり、動かしたりして、その〇〇を理解する

そして、

〇〇が、何か別のものと共通する性質を抽象し、まとめあげる(概念を形成する)

このような概念が発達する事によって、
人は今見えない事象について考えたり
楽しくコミュニケーションをとったり
することができます。

反対に、概念の理解が難しいと
今見えない事象についてはわからない
上手くコミュニケーションがとれない

ことが、多くなってしまいます。

『認知発達』というと、ピアジェの「認知発達理論」が有名ですが
今回は『認知発達』に重要な概念の発達について、もう少し詳しくみていきましょう!

① 類似概念の発達

類似概念とは
りんご🍎・バナナ🍌・ブドウ🍇→『果物』
パンダ🐼・犬🐶・猫🐱→『動物』
のように物事をカテゴライズ(上位概念に分類)する力や

「犬🐶と猫🐱の似ているところは?」
などという問いの意味がわかり答えられる力です

類似の概念が形成されていないと、
目の前にあるものの理解でとどまり
見えないものについて考えること
つまり、抽象的な思考が困難になります。

類似概念の形成をねらった言葉遊びはこちらで紹介しています。

② 比較概念の発達

画像study日本語「対義語(反対言葉)第1弾」 | 技能実習生ポータルサイト│TKGより

類似概念」が発達すると、次に同じもの同士を比較する「比較概念」の獲得が重要です。

「どっちが大きい↔︎小さい?」
「どっちが多い↔︎少ない?」
「どっちが長い↔︎短い?」
など
まずは、2つのものの比較ができるようになると同時に、対義語も獲得していくことが必要です。

初めは、目で見てわかる対義語から
触りごごち(ツルツル↔︎ザラザラ)
力加減(強く↔︎優しく)

など、目で見えない比較の獲得をめざします。

目で見えない事象を比較する言葉が発達していないと
「強くたたかないで!」「優しく触って」「小さな声で話して」
といった指示の理解が難しく
なります。

指示に従えない子や
友だちとよくトラブルになる子は、
もしかすると、これらの概念が理解できず
困っているかもしれません。

認知発達(概念の発達)について
この言い方は難しいかな?
この言い方なら理解できるかな?
ということがきっと想像しやすくなるでしょう😊

③ プライオリティ(優先度)の選択

「仕事と私、どっちが大事なの?」
この超難問、個人的な答えは「君に幸せになってもらいたいから仕事してる」です💓

「仕事は、丁寧さとスピードどちらが大事?」
と聞かれたら、仕事の内容・重要度・時・場合などによって変わりますよね。
仕事をする上で、私たちは常にプライオリティ(優先度)の選択をしています。
この選択が適切にできないと、目の前のことに追われて提出期限に間に合わないなどのポカをしてしまいやすくなります。

また、
「帽子をかぶって、水筒を持って、外に出ましょう」
と指示されたら、3つの指示を一度頭に留めて、優先順位をつけて実行する力が必要になります。
ワーキングメモリが十分でないと、「外に出ましょう」だけが優先された結果、叱責・注意され、自尊感情の低下にもつながってしまいます。

このように比較して優先順位をつけるのは、大人が想像している以上に難しいです。子どもたちに指示を出す場合、できる限り短く端的にし、優先するべきことが分かるように発達段階に応じた指示をすることが重要ですね。

④ 時間概念の発達

「時間概念」の発達も、社会生活を送る上で欠かせません。
「時間概念」が分かるには「数概念」の習得が不可欠です。
まずは、「10秒でココまで来て!」など遊びの中で短い時間の概念を作っていきます。そして、

1秒→1分1時間
1日1週間1ヶ月1年

というように、だんだんと長い時間の概念が理解できるようになっていきます。
この理解が難しいと
「早く誕生日プレゼント欲しい!」
「サンタさんはいつ来るの?」
など、その未来がどのくらいで来るのか ということがいまいちピンとこないことが多いです。
「え!?誕生日ってまだまだやん!」
「サンタさんつい1ヶ月前に来たとこやん!」
と大人は思いますが、子どもはいたって真剣に言っています。

⑤ 抽象概念の発達

その前に、抽象概念の対義語は?
     具象概念です。
具象概念とは、目に見えて、絵や写真、動画などに撮ることができる概念ですが、抽象概念は目に見えないので、絵や写真で表しにくいため、言葉で説明しないといけません。そのため、言葉の発達が不可欠です。

この抽象概念はおおよそ9歳くらいで獲得し始めると考えられていますが個人差があります。
発達障害のある子や言葉の遅れが見られる子は、抽象概念の獲得が遅れる事が多く、友だちと上手くコミュニケーション取れなかったり、先生の指示を理解できなかったりする事がどうしても多くなります。

そこで気をつけたいのが、指示の出し方です。
「〜してはいけません。」という指示よりは
「〜しましょう。」という指示(良いモデルを示す)の方がイメージしやすくなります。

現在の日本の教育は、平均的な発達をしている子どもたちに合わせて学習カリキュラムが組まれているため、発達障害のある子や言葉の遅れが見られる子たちは、常に発達段階以上の課題を出され「何をどの順番ですればいいのか」イメージするのが難しく、周囲から遅れたり、叱責されたりすることが多くなります。その結果、2次的な障害として自尊感情の低下や抑うつ、不登校などの不適応を起こしやすくなってしまいます。

障害があるからできないのではなく、発達段階に応じた課題が出されていないために、適切なスキル獲得の機会が圧倒的に少なくなり、発達が促されず、さらに発達の遅れを生じさせる、という事が現実に起こっています。

こんな現在の日本の年齢主義の教育制度を私は変えたい!
大学教授などになって実績を積み、BIGな存在となって、日本の教育制度を変えてやる!そんな野望を密かにもっています。
余談でした。

⑥ 仮説演繹的思考の獲得

「もし〜ならば、〇〇する。」という[if]の考え方ができるようになるということです。
抽象概念に加え、未来や過去といった、時系列の理解を必要とする仮説演繹的思考はより言葉の発達を必要とします。小学校6年生で学ぶ歴史では、現在と目に見えない過去とを比較するのでより高度な学習になりますね。

最後までご愛読いただき、ありがとうございました。

【参考文献】こちらの書籍の前半に「認知発達」について述べられています。


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