学校現場では、多様な個性を持つ子どもたちが共に学んでいます。
『自然な配慮』によって、学びやすくなる子はたくさんいます。
『自然な配慮』とは、
特別扱いに見えず、誰もが安心して学べる環境を整えることを指します。
今回は、『自然な配慮』の具体例や意義について一緒に考えていきましょう💪
【参考文献】
『自然な配慮』とは?
自然な配慮とは、目立たず、誰にとっても自然に受け入れられる支援や工夫のことです。
特定の子どもだけが特別視されるのではなく、全体の学びを支える配慮ともいえます。
『自然な配慮』は、教師や保護者、そして同級生にとっても負担が少ないのが特徴です。
『自然な配慮』の具体例
1. 教室環境の工夫
教室内の座席配置を調整し、見えやすい・聞き取りやすい環境を作ることは、自然な配慮の一つです。
例えば、黒板の字が見えにくい子どもには前方の席を用意し、音に敏感な子どもには比較的静かな座席を確保します。
2. 学びの方法を柔軟に
✏︎テストの時間を延長する
✏︎指示を視覚化するなど
✏︎こまめなアイコンタクト
✏︎こまめな声かけ
✏︎ICT機器を活用する
✏︎課題を代読説明する(読み上げ機能を使う)
など学びの方法を工夫することで、多くの子どもが安心して取り組めます。ICT機器を効果的に活用することで、読み書きに困難がある子どもも授業内容に集中しやすくなります。
3. 休憩時間の過ごし方
刺激に反応しやすく疲れやすい子どもなどには、
休憩時間を別室で過ごす選択肢を設けることが有効です。
集団の中では刺激が多く、疲れてしまう子が一定数います。
特に、休み時間の教室は騒がしくなりがちです…
できるだけ静かな環境でリフレッシュできる環境を整えることで、授業に集中しやすくなることがあります。
休み時間を活用することで他の子どもたちには特別扱いと見えず、自然な形で受け入れらることが多いと思います。
4.安心できるクラスづくり
誰もが安心して過ごせるクラスを作る!
言うのは簡単ですが、実際にはかなりの技量が必要です。
私が教師生活を経て個人的に大切だと考えるのは
子どもの前に立つ教師の根本的な理念です
✏︎学び方
✏︎理解の仕方
✏︎得手不得手
みんな違って当たり前
このような理念をもっている先生は、
『自然な配慮』を無意識のうちにされていることが多いように感じます。
反対に、
みんな同じように
と言う理念が強いと、
一人ひとりへの『自然な配慮』が提供されにくいように感じています。
教師の理念は、口にしなくても
不思議と子どもたちに伝わります…
みんな違って当たり前
と先生が思っていたら
子どもたちも、みんな違って当たり前で『自然な配慮』も当たり前
と捉えやすくなり
みんな同じように
と先生が思っていたら
子どもたちも、個人への配慮(例えば課題量の調整)に難色を示すことが多くなります…
技術的なことは、一朝一夕で身につくものではないので、鍛錬が必要ですが、教師の考え方や思いは、明日からでも変えていけると考えています🍀
『自然な配慮』のメリット
1. 子どもの自己肯定感を高める
『自然な配慮』は、子どもが自分の特性を受け入れ、自信を持つきっかけになります。先生にも友だちにも特別扱いされていると感じないことで、安心して過ごしやすくなります。
2. クラス全体の学びを向上させる
『自然な配慮』は、特定の子どもだけでなく、クラス全体の学びにもポジティブに働きます。
多様なニーズに対応する工夫は、他の子たちにとっても学びやすい環境につながるからです。
3. 教師の負担を軽減する
『自然な配慮』は、教師にとっても効果的です。
確かに、導入するには、多少の時間と労力が必要ですが
全員が安心して学びやすい環境を作ることで、
子どもたちのフラストレーションが溜まりにくくなり、
トラブルや困難が減少することがあります。
実際、『自然な配慮』をされている学級では
生徒指導案件が比較的少ないように感じます。
※ あくまでも個人の感想です。
『自然な配慮』を進めるためのポイント
🍀子どもの声を聞く
子どもの「声」といっても
困り感は離席や飛び出しなど、態度に表れることが多いです。
そういった行動面からの「声」を感じ取ることが大切です🍀
そして、子どもの行動の背景にある要因を探り
どんな配慮が必要かを検討します💪
🍀試行錯誤を積み重ねる
よかれと思って行った配慮がよくない方向にいくこともあります。
一発でその子にあった配慮を行うことは非常に難しいと感じています。
試行錯誤を積み重ね、教師・周囲の児童の負担なくできる『自然な配慮』を探っていく作業が大切です
🍀周囲の理解を得る
『自然な配慮』を行うには、保護者や周囲の児童の理解が欠かせません。
困っている子どもは、配慮を求めていても
その保護者が配慮を拒否する場合もあります。
丁寧な説明や話し合いを通じて、合意形成を図り、協力体制を築くことが重要です。
学校現場だけでは、合意形成を図ることが難しい場合
私のような巡回相談員など第三者が介入することが有効な場合もあります
おわりに
学校現場における『自然な配慮』は、多様な子どもたちが共に学び成長するために欠かせないと考えています。
今の教育現場は、何かとやらせないといけないことが多く、子どもたちに負荷がかかってしまうと感じています💧
国として、変えていかなければならない課題は山積ですが…
『自然な配慮』は、一個人でもはじめられると思います🍀
小さな配慮から始めて、できるだけ楽しく学べる環境の調整が、重要だと考えています。
教師・子ども・保護者で、無理なくできる『自然な配慮』を
特別扱いに見えない『自然な配慮』
↓
子どもたちの安心感と学びの質を高める
↓
スモールステップで、できた!わかった!経験を積む
↓
自己肯定感の向上
【参考文献】
最後までお読みいただき、ありがとうございました✨
いつも、記事を読んでくださり本当にありがとうございます。
スキ・フォローとても励みになっています🍀
この記事を読まれた方が、
少しでも『自然な配慮』について理解を深めていただき、
少しでも参考になれば嬉しいです🌈
今後もできる限り有益な記事を書いていきますので
よろしくお願いします。
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