『発達障害は治りますか?』 🍀素朴な疑問に対する巡回相談員の考え

おすすめ本

巡回相談員として、様々な特性のある子たちやその保護者の方々とお話しするとき、

よく聞かれる質問があります。

今回は、巡回相談員としての経験と、以下の文献を参考にしながら、
保護者の方からの素朴な疑問に、どのように考え、どのように返答しているか、できるだけわかりやすくご紹介します💪

【参考文献】

🍀うちの子の『発達障害』は治りますか?

私は、医者ではないので診断などはできないことは大前提として
次のように考えています。

発達障害とは、本人の特性が、学習や生活上なんらかの支障をきたしている時に診断されます。

「本人の生来の特性そのものがなくなることはない」という考えからは
『発達障害は治るものではない』

と言えるのかもしれませんが、
本人の努力や経験、周囲の配慮などによって

「生活や学習に支障がない状態」となり
これまでの診断を受けていた発達障害(ADHD・ASDなど)の診断がおりなくなるという
こともあります

『発達障害の診断基準から外れた』
という面から考えると

『発達障害が治った』

と言えるかもしれません。

この治ったというのは、
本人の特性そのものがなくなったというわけではなく

特性がありながらも、本人の知識や経験を積み重ねた結果、特性が生活に支障をきたすほどではなくなった

という認識の方がしっくりきます。

うちの子の『発達障害』は治りますか?

という質問には一概に

治りません」とも
治ります」とも

言えないのではないかと考えています

最善の治療は、発達障害を治そうとすることではなく、
その人が生きやすいように、必要な支援を提供すること

児童精神科医が語る あらためてきちんと知りたい 発達障害(篠山 大明)

💊『薬』は必要ですか?

巡回相談員として、地域の学校へ出向き、行動観察や聴き取り、知能検査や心理検査等を通して、医療受診を勧めることがあります。

💊『薬』が必要ですか?

医療受診、特に服薬に関しては抵抗感を示される保護者の方は少なくありません。

病気ではないのに、服薬する必要があるのかと感じられることが多いようです。

何らかの病気 → 服薬💊 → 症状改善

服薬の一般的な認識ではないでしょうか。

医療受診=服薬💊

ではありません。

まずは、学習や生活上の困り感に関して、
お医者さんという、別の角度からアドバイスをもらう
ことは、決してマイナスではないと思います。

服薬以外にも、認知行動療法などで、本人の特性による困難が軽減することも少なくありません。

服薬を勧められたとしても、
本人と保護者の納得の上でないと勧められることはない(はず)です。

服薬には副作用(眠気・食欲不振など薬によって様々)が伴います。

💊副作用を最小限に抑えつつ、主作用によって生活しやすくなる服薬調整

をお医者さん、本人、支援者間で探してく作業が大切です🍀

🍀認知行動療法
🍀服薬
🍀環境調整

により少し生活しやすくなることで、
本人が成功体験を積み重ね、自己肯定感を向上させていくこと


よく処方される薬と、主作用・副作用についていくつか紹介します。

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最後に

うちの子、発達障害かも…

発達障害や、医療について
保護者の方々の関心が、
年々高まってきていると感じます。

診断や、ステレオタイプは、支援の参考になることは確かですが、
それに振り回されすぎず、

目の前の子どもが何に困っていて
どんな支援・配慮をすると生きやすくなるのか、
一緒に考え提案していくサポート

が大切だと考えています🍀

目の前の子どもの困り感を理解する

目の前の子どもが生きやすくなる方法を一緒に考える

強み(得意)に目を向け、子どもに伝える

強みを活かして、弱みを補える方法を一緒に身につける

【参考文献】


最後までお読みいただき、ありがとうございました✨
いつも、記事を読んでくださり本当にありがとうございます。

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この記事を読まれた方が、
少しでも『発達障害』について理解を深めていただき、
少しでも参考になれば嬉しいです🌈

今後もできる限り有益な記事を書いていきますので
よろしくお願いします。

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